ハーブ&スパイスのパワーを借りながら、日常的に香りや彩りを楽しみましょう♪
ハーブやスパイスは、葉、種、果実、樹皮、根、花…など、様々な利用部位があります。
また、使用法としても、香りを付けたり、色を付けたり、辛味を付けたり…と様々な料理のアクセントになり、その変化が実験のようで楽しいですよね!
この記事では、私達の生活に特に身近なハーブやスパイスを簡単にご紹介しております。
少しでも生活の彩りのヒントになりますように…。どうぞご活用下さい♪
1.ハーブやスパイスについて
ハーブやスパイスには、私達の生活をより豊かにしてくれる、不思議で特別なパワーが宿っています。
太古の昔は、悪霊を払ったり、魔術に使われたりなど、スピリチュアルな意味合いが強く使用されてきました。
その後、薬草としてハーブを用いた療法も広まっていきました。
現代の私達の生活では、ハーブティーとして、料理の風味付けとして、ハーブやスパイスは無くてはならないと言ってもいいほど、身近な存在となっています。
利用法としては、収穫した「生」のまま、または、乾燥させた「ドライ」タイプ(ホールタイプとパウダータイプ)を使用したりします。ペースト状にされたものもあります。
また、「精油」として利用されているハーブ・スパイスもあります。
ドライタイプや精油は、生のものと比べて少量でも薬効成分が強くなるため、取り扱いには注意が必要です。
2.ハーブ&スパイス一覧
名前 | 科名 | 利用部位 | 別名 | 説明 |
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アニス | セリ科ミツバグサ属 | 葉 | 茴芹 | 香りと味に甘みを感じられるスパイスのため、クッキーやケーキなどのお菓子作りに使われます。ホールのまま生地に混ぜ込むと、食感のアクセントになります。 消臭作用があるため、口臭予防として、アニスの抽出液からマウスウォッシュを作ったり、ハーブティーを飲むのもオススメです。 |
アロエベラ | ススキノキ科アロエ属 | 葉 | バルバドスアロエ | 食用として、薬用として、スキンケア用として…様々なシーンで使われています。 肉厚の葉が特徴的で、葉に含まれるゼリー状の部分を、火傷や日焼けした局所に直接塗ってクールダウンさせる使い方もあります。万能な分、刺激は強いため、使用量には注意が必要です。 |
エルダーフラワー | レンプクソウ科ニワトコ属 | 花 | エルダ、セイヨウニワトコ | エルダーフラワーの白い花は、マスカットに似た香りがします。 ヨーロッパの人々にとって、生活に密着した身近な植物で、花や実、葉だけでなく、植物全体が有用なため、「万能の薬箱」と呼ばれ、昔から利用されてきました。 発汗、利尿、保湿作用があるため、風邪をひいた時などは、ハーブティーとして飲むのもオススメです。 |
オールスパイス | フトモモ科ピメンタ属 | 種(果実) | ジャマイカペパー、ピメント | クローブやシナモン、ナツメグを混ぜたような香りと味から、「オールスパイス」と名付けられました。「百味胡椒」「三香子」とも呼ばれています。 ミルクティーに、パウダータイプのオールスパイスと砂糖などの甘味料を入れると、簡単にチャイ風のスパイスティーが作れます。 煮込み料理や焼き菓子、ワインなどお酒とも相性が良いスパイスです。 |
オレンジピール | ミカン科ミカン属 | 果皮 | ミカン | スイートオレンジの果実の皮を乾燥させたものです。ハーブティーとして飲んだり、カレー作りに加えられたりもします。 砂糖漬けタイプのオレンジピールもあり、こちらはパンや焼き菓子など、スウィーツ作りに使われます。 整腸作用、健胃作用、消化促進作用があります。 |
カイエンペッパー | ナス科トウガラシ属 | 成熟した果実 | 唐辛子、チリペッパー | 赤唐辛子の果実を乾燥させたものです。強い辛味があるため、料理の味を濃くせず、辛味だけを足したい時に利用されます。 細かくするほど辛味が出るため、ホールのまま使用したり、もしくは刻んだりするなど、料理や好みに合わせて辛味調整することが可能です。パウダータイプは、より辛味が強く出ます。 食欲増進作用、健胃作用などがありますが、刺激はとても強いため、胃炎を起こしていたり、粘膜の炎症などの症状がある場合などは、使用を控えるなど、取り扱いには注意が必要です。 |
カルダモン | ショウガ科ショウズク属 | 種(果実) | ショウズク | カルダモンは、「スパイスの女王」と呼ばれています。柑橘系のような、爽やかで甘い香りが特徴です。 リラックス作用、消化器系の不調・口臭予防としても高い作用が期待できるスパイスです。 カレー粉やガラムマサラなどのミックススパイスに、カルダモンは欠かせない存在ですし、飲み物、スウィーツとも相性が良いです。また、コーヒーにカルダモンを加え、香り付けしたりもします。 |
キャラウェイ | セリ科キャラウェイ属 | 種(果実) | 姫茴香 | 独特の甘い香りで、古くから人を引き付ける力があると信じられており、媚薬(惚れ薬)の材料にもされたと言われています。 キャベツの酢漬け「ザワークラウト」の味付けに、キャラウェイが使われます。 加熱すると香ばしさが増すので、パン生地に混ぜ込んで焼いたり、野菜炒めとの相性も良いです。 |
クコ | ナス科クコ属 | 果実、葉、根 | ゴジベリー、ウルフベリー | 中国では、クコには不老長寿の効果があるということから、漢方薬として用いられてきました。体を温める作用もあると言われており、薬膳料理には欠かせない存在です。 薬用としてだけでなく、生で食したり、ドライフルーツとして食べられたりします。果実を酒に漬けた「クコ酒」は薬用酒として有名です。 |
クミン | セリ科クミン属 | 種(果実) | バキン、ジーラ | 見た目はキャラウェイに似ていますが、カレーの要となる材料の一つで、風味はスパイシーな香りと辛味・苦味が特徴的です。 「スタータースパイス」と言って、料理として使う前に、熱して香りを引き出してから使用される場合もあります。 お腹の張りを和らげたり、食欲増進作用、消化促進作用があります。 |
コリアンダー | セリ科コエンドロ属 | 種(果実)、葉、根 | シャンツァイ(香草)、パクチー |
コリアンダーの種は、柑橘系に似た甘い香りが特徴的で、カレーや炒め物、スープとも相性が良く、他にはピクルスの風味付けにも使われます。 葉の部分は独特な香りのため、好き嫌いも分かれがちですが、トムヤムクン、カオマンガイ、フォーといった料理に使われます。 食欲増進作用、抗酸化作用があります。 |
サフラワー | キク科ベニバナ属 | めしべ | ベニバナ(紅花) |
日本では、ベニバナの名前で知られているハーブです。 種子からは、食用の紅花油が作られています。 サフランと同じように、水に浸すと黄色く色付くため、染料にも使われています。 血行促進作用があることから、女性特有の月経トラブルを和らげる作用があるとされています。ただし、子宮を刺激する作用もあるため、妊娠中は使用をお控え下さい。 |
サフラン | アヤメ科クロッカス属 | めしべ | 番紅花 |
サフランは、1つの花から3本しかめしべが採れず、更に手摘みで採取するため、大変貴重で高価なスパイスです。 水に漬けると、黄色く綺麗な色が出るため、白米やジャスミン米と一緒に炊いてサフランライスを作ったり、スープの色付けに使われたりします。 利尿作用、消化器系の不調のサポート作用がありますが、通経作用、子宮収縮作用があるため、妊娠中は使用しないよう注意が必要です。 |
スターアニス | マツブサ科シキミ属 | 果実 | ハッカク(八角)、大茴香 |
八角の星の形をしていることから、「スターアニス」「八角」と呼ばれています。 中華料理にもよく使われるスパイスです。ベトナムでは、「ポー」と呼ばれるスープにも使われています。 爽やかで甘い香りがするため、杏仁豆腐や赤ワインの風味付けにもおススメです。 |
ターメリック | ショウガ科ウコン属 | 根茎 | 秋ウコン |
ショウガにも似た、土っぽさを感じさせる香りです。 鮮やかな黄色のターメリックは、カレーにも欠かせないスパイスです。黄色いご飯、「ターメリックライス」も有名です。 肝臓の機能を高める作用があることから、お酒を飲む方は、「うこん」という別名でも親しみのあるスパイスです。 妊娠中、授乳中、肝臓の病気がある方は使用を控え、またそうでない方も過剰摂取しないなど注意が必要です。 |
ディル | セリ科イノンド属 | 種(果実)、葉 | イノンド |
「ディル」という名前は、「なだめる」という意味の古代バイキング語「ディラ」に由来しています。 種の部分は「ディルシード」といい、キャラウェイに似た香りがします。 葉の部分は「ディルウィード」といって、こちらも爽やかな香りが特徴で、サラダや魚介料理と相性が良いと言われています。 神経の興奮を鎮める作用、母乳の出をよくする作用があります。 |
ハイビスカス | アオイ科フヨウ属 | がく、葉 | ローゼル、ロゼリ草 |
ハイビスカスで淹れたハーブティーは、鮮やかな赤色が美しく、見た目が華やかです。更にさっぱりとした酸味もあって、ハーブティーの中では人気のあるハーブです。 クエン酸を豊富に含むことから、疲労回復の作用も期待できます。 利尿作用や月経前・月経中の症状を和らげる作用があります。 |
パセリ | セリ科オランダゼリ属 | 葉、茎 | オランダゼリ |
料理の飾りとして添えられているハーブのイメージが強いパセリ。日本でよく使われているのは、葉が縮れている「モスカールドパセリ」で、青臭い香りと苦味があります。 対して、「イタリアンパセリ」は、同族別種のもので、葉は平たい形をしていて、香りはマイルドです。 ビタミンAのもとになるβ-カロテンやビタミンC、鉄分などを豊富に含んでいるため、美肌効果や貧血予防を期待できます。 ただし、月経刺激作用があるため、妊娠中は使用をお控え下さい。 |
バニラ | ラン科バニラ属 | 種(果実)、さや | k 甘く濃厚な香りのバニラは、アイスクリームやカスタードクリームなど、お菓子作りには欠かせないスパイスです。 通常、スウィーツ作りにはさやから取り出した種だけを使いますが、さや自体もグラニュー糖の中に入れて香りを移すことで「バニラシュガー」を作ることが出来ます。 香りは気分を高めてくれる他、リラックス作用もあるため、緊張を和らげ、幸せな気分へと導いてくれます。 |
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ペッパー | コショウ科コショウ属 | 果実 | コショウ(胡椒) |
ペッパーの風味は、ピリッとした刺激的な辛味が特徴です。 ブラックペッパーは、未熟な実を果皮ごと天日干しして乾燥させたもの、グリーンペッパーは、未熟な実をフリーズドライにしたもの、もしくは塩漬けにして保存したもの、ホワイトペッパーは、熟した実を水に浸して外皮を除いてから乾燥させたものです。 ブラック、グリーン、ホワイトの3種は同じ植物の実ですが、ピンクペッパーとして売られているものは、ウルシ科の「コショウボク」の実です。 ペッパーは、世界中で様々な料理に使われていますが、日本ではブラックペッパーの使用頻度が高く、洋風の料理だけでなく、和風のだしのきいた料理にも良く合います。 抗菌作用、防腐作用があります。 |
マスタード | アブラナ科アブラナ属 | 種、葉 | カラシ(辛子) |
種類を大別すると、ブラックマスタードとホワイトマスタードがあります。 ホワイトマスタードは、和名がシロガラシ(白辛子)で、ブラックと比べ、辛みはマイルドです。 ブラックは、鼻にツンとくるような刺激的な辛さがあります。日本の和がらしがこちらのブラックタイプです。 ホワイトマスタードは、サンドウィッチやホットドッグの風味付け、和がらしはおでんなどに付けてよく食べられます。 血行促進作用があることから、内臓を温め、冷えを取り除く作用が期待できるスパイスです。 |
3.ハーブやスパイス取り扱いの注意点
当サイトでご紹介している全てのハーブやスパイス、精油は、体調を改善する作用として知られるものもありますが、薬ではありません。
あくまでも香りや風味を楽しむものとして、自己責任でご使用ください。
治療中の方、妊娠中の方、持病がある方など、医師にご相談の上、摂取してください。
また、健康な方でも、その時の体調、摂取量などによっては、身体に影響する可能性もありますので、使用法には十分ご注意下さい。
当サイトでご紹介したハーブ等を使用して生じた不具合などについては、責任を負いかねます。
ご紹介したハーブ&スパイス一覧は、豆知識程度の簡単な説明のみですので、詳しい使用法・使用量、禁忌事項は、ご自身の責任で調べて下さいますようお願い申し上げます。